字面


漢字が多くを占める文章は、固い感じがする。評論家などの文はものすごく硬質なイメージを持つ。
しかも、すらすらと読み進んでいくことが出来ないことが多いので取っ付き難い。
動詞表現を名詞にしている場合が多いので、単純に文章の密度、情報量が多いからである。
たとえば、『家に帰る』という状況を『帰宅』というふうに。
ある状況を表す言葉を一つの単語に集約しているので同じ字数でも扱う内容が多い。


こっからは自分の勝手なイメージ。
男が上で書いたような漢字を多く使う文を書く人が多い気がする。
そしてそこには、少々高圧的なイメージもある。
さらに、文字を記号として扱い、そのパズル的組み合わせで戦っているという印象がある。
多彩な武器を装備してばばばばばっと振り回しているようなおっそろしいかんじだ。


これは、自分が文章を書くうえで苦手とする部分である。*1


俺が目指すというか、なんとなくできそうかなというのはそういうのではない。


話し言葉に近い言い回しで、ある一瞬の映像、概念を瞬間的に相手にぶわっと浮かび上がせることだ。
直感とか感覚とかを研ぎ澄ませ、ひらめきにゆだねる方法だ。
そこにはひらがなや擬音表現が多くなるかもしれない。
こっちはなんとなく女性が得意にしているような気がする。
だけど女性らしさとかそういうものは別に求めていない。


詩といったら大げさだけど、とにかく短いフレーズを見つけ出すことの方が自分としては楽しい。


べつに物書きなんかじゃないからどうでもいいことなんだが、
たとえば、人と話しているときとかもできればそういう風に話していきたい。


ああっと相手の頭の中になにかを浮かび上がらせる表現をズバッといってやりたいな。

*1:論理的文章そのものかもしれない。