ネット付き合い - ゴ　カ　ン

ブログという形式によって簡単にコメントが出来たり、トラックバックを出来るようになった。
でも私にとって現実にそれが簡単にできるかというとそうではない。
それはもう形式的な問題ではなくて意識的な問題である。

自分のIDで他所にコメントやトラックバックをすることは、
ある程度このサイトが落ち着いた今でも、かなりの決心がいることである。
自分のことが相手に知られてしまう、
自らの発言が相手に何らかの影響を及ぼしてしまう、
そんなことを考えると、とてもじゃないが簡単には行動に移せない。
普段の人付き合いに対する意識と何ら変わるものでない。
しかも相手の顔が見えない分、言葉がすべての判断材料となる。
そこにひそむ危険性を無意識に考えてしまう。

また、なんでかわからないが自分の中でネット上のコミュニティーのあり方は
なにかを好きなもの同士、似た者同士が集まるものだという決めつけがある。
同じ趣味を持った人が集まるのが自然だ、という意識があるのだ。
だからそこに全然関係ない人の存在は不自然だと考えてしまう。

私はネット上ではいろいろなことに興味がある人に出会いたいと思っている。
自分が知らないことに興味を持っている人、考えもつかないことを思っている人、
そういう人がネット上には沢山いる。
私は同じ趣味や趣向で繋がるのではなく、
それぞれ違った世界でも同じように考えている人と出会いたい。

で、それをしたいと考えるやいなや、自分自身に葛藤を感じてしまうのである。
自身のブログの内容からは見当もつかないほど
違う内容のところへ接触を試みようとしているのだから。
上に書いた私の考えるネットコミュニティーのあり方だと明らかに不自然なのである。

もっと突っ込んで内情を言ってしまうと、
ここではもう結構自分自身恥ずかしいところまで書いてしまっているので
自分が尊敬したり、関心のあるサイトにはもう素っ裸で向き合うような感じなのだ。
一貫して同じテーマに挑んでいる真摯な人間とは全然違う。
かといっておもしろおかしく自分を作り込んでいるわけではないし。
とにかくぐっちゃぐっちゃなのである。このサイトは。
日記、という意味では日頃の自分がよく現れているかもしれないが。

でも考えてみれば現実の人間関係でも知り合いをつくって
そこから友達になるというのは思っているより難しいことだ。
今をもってしても、うまいこと友達を作る方法というのはわからないような気がする。
毎回偶然ともいえるふうに私の人間関係はつくられているのだから。

ネット上でもなにか行動を起こして始めてわかってくることや、
偶然を通してなにかが出来ていくことがあるのだろう。
とりあえずはこんな心構えでいようかと思う。